歴史と娯楽と日常の狭間で

自分がこれまでに蓄えた歴史の知識、楽しかった娯楽、日常の気づき等を淡々と綴るブログです♪

社会不適応……その当事者と支援者との間に横たわる「壁」

医師と患者、教師と生徒、カウンセラーと依頼者……この世には様々な“当事者と支援者”の関係が存在する。

 

“支援者”はその持てる知識を活かして支援をし、それを“当事者”が受ける。

支援の質が良ければ“当事者”は“支援者”を信頼し、“支援者”はそれに応えるべくますます支援の質を向上させる。

 

……一見理想的な信頼関係に見える両者であるが、この関係にある種のを感じている方もいるだろう。

 

僕も最近、その壁を強く感じている一人だ……。

 

 

とあるコミュニティでの一幕…

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最近僕はとあるコミュニティに出入りさせてもらっている。

そこはうまく働けないニートの方や何らかの発達障害を抱えている方等、所謂“社会不適応者”と呼ばれる人たちが社会の目を気にせずに気楽に集える場として創られたコミュニティである。

 

非正規雇用で働く僕にとってもこの様な事は他人事ではない。というか僕自身社会不適応者を自認している身だ。自分と同じ様な立場の人たちと繋がりを持ちたいという想いは当然にある。僕は居場所を得たような想いでそのコミュニティに加わり、そして楽しい日々を過ごさせていただいた……。

 

そんなある日、そのコミュニティでちょっとした口論が起きた。

とある人物の強引なまでに自己を主張する様を、別の人物が咎めたのだ。

「あなたばかりが喋って場の空気を支配していては、他の人たちの迷惑になる」…と。

しかし相手も「私は真剣に話しているだけだ」と譲らない。

 

収容がつかなくなると判断した僕は、とある提案を持ち出した。

 

「自己主張ばかりでは聞かされる方もつらい。僕も同じ様なケースを経験しているから分かる。そこでどうだろう、そんなに主張したい事があるのならこの場ではなく、後日改めて思う存分喋れる場、所謂“独演会”の様な場を設けては…」

 

…と、そこでそれまで状況を静観していたとある男性(前の二者とは別人)が僕の話を遮るように、僕にこう問いかけてきた…。

 

「“場を設ける”と言うが、具体的にどうするつもりか? 場所のセッティングは? 費用は? 考えているのか?」

 

僕が「具体的な事はこれから決めればいい。提案してみただけだ」と答えると、彼は「それでは意味がない」と冷ややかに言い放ったのを皮切りに、「今は自分のケースを持ち出して話すときではない」「あなたの願望を話してもしかたがない」等、時に冷ややかに、そして時に諭すかのように、僕の提案を否定していったのだ。

 

そして最後に冷笑と共に言ったこの一言に、僕の頭は真っ白になった……。

 

「まあ、あなたの熱い想いはわかるんですがねえ…」

 

当事者と支援者との間に横たわる「壁」

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あの時僕は特別熱く語ったつもりはない。状況を鑑みて、単に一つの案を提示してみせたに過ぎない。(提案そのものは少々突拍子もなかったとは思うが……)

 

なのに何故彼は、その様な熱してもいないところへわざわざ冷水を浴びせる様なマネをしてみせたのだろうか?

 

単に僕が個人的に彼から嫌われている可能性もあるとは思う。しかし、もしそうではないとしたら、僕はもう一つの可能性を考えてしまう。

それは、僕と彼の立場の違いによるものだ……。

 

僕は上記したように、非正規雇用で働く社会不適応の所謂当事者である。

対して彼は、社会不適応者の就労を支援するサポートステーション…通称“サポステ”に勤める職員、所謂支援者の立場である。

 

支援者という立場上、僕のような当事者は常にケアすべき存在だという認識が、無意識の内に存在しているのではと思ってしまう。そしてそのような認識が、上記のような言行をとらせているのでは、と考えてしまうのだ……。

 

当事者の言行は全て諭し、ケアすべきもの……という無意識の認知からは、当事者に対する共感を欠き、対等の存在と見なされていない……つまりは「壁」を感じてしまうのだ……。

 

「単に無意識で言ってしまっただけだろう、そんなに真剣に捉えることはないのでは……」とお思いの方もいるだろう。しかし、僕は無意識というものを決して軽視しない。“明確な意思”に基づく行動よりも、“無意識な言行”の方にこそ、その人の性格がより強く表れると思うからだ。

 

そして、そんな“無意識の言行”だからこそ、より厚い「壁」の存在を感じてしまうのだ……。

 

 

それでは失礼いたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。