歴史と娯楽と日常の狭間で

自分がこれまでに蓄えた歴史の知識、楽しかった娯楽、日常の気づき等を淡々と綴るブログです♪

ロックンローラー……それは精神的ナルシスト?【派遣で出会った人々】

僕は最近、何組かの音楽アーティストの方々のライブにちょくちょく足を運んでいる。

 

まあ何というか僕は今までの人生において、少々消極的に過ぎるというか、余り能動的に外部へ飛び出していくということをしてこなかった。そのくせ人と会わなければ精神的エネルギーをチャージできない性質なので、どうにも気持ちが腐ってくる……。

 

そんなときに偶然立ち寄った最寄りの書店にて行われていたとある音楽アーティストさんのインストアライブを鑑賞したのをきっかけに、「こういう場ならばライブを鑑賞するという目的があるので、能動的に出向いていけるかもしれない」と思い立ち、それ以来手っ取り早く“人との繋がり”を実感できる場として、定期的に足を運んでいる次第である。

 

……しかしまあ、目的意識があることとはいえ、この僕がよく音楽アーティストのライブというものに足を運べるようになったものだ。あんな苦い思い出のある音楽ライブに……。

 

 

とあるロックンローラーとの苦い思い出……

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「今度ライブやるんだけど見に来る?」

 

突然の一言であった。「何故よりにもよって僕のような男に……」というのが第一印象であった。これまで僕はそのような華やかな場には、あまり縁が無かった。それだけにそのような声をかけてくれたことに対して戸惑いと、しかしそれに勝る喜びがあった……。

 

彼はパチンコ製造工場に勤めていたときの同僚だ。地味な見た目と痩せた貧相な体型からは想像し難かったが、アマチュアロックバンドをやっているということは本人の口から聞いてはいた。しかしそのような活動を行っているということからなのか、普段は僕のような地味な面子とは仕事上での関わり以外はあまりなく、どちらかというと↓の記事で書いたような連中と頻繁につるんでいた男だ。

 

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 そんな彼からの突然のお誘い…。僕は戸惑いつつも、誘ってくれた好意を無にすることは出来ず、否それ以上に音楽ライブというものに興味もあったので、誘いに乗ることにした。

 

だが後に分かったことだが、どうやら普段つるんでいる連中からは一人も「OK」の返事が貰えず、決まりの悪かった彼は、ダメもとで僕を誘っただけだったらしい……。

しかし全く気がなければ、そもそも誘いをかけること自体しなかったはずだ。僕は好意的に解釈し、当日を楽しみにすることにした。……今にして考えれば、そのときに全てを悟るべきだった……。

 

そして迎えた当日、会場はとあるライブバーであった。予想通り慣れない場というものは緊張するものである。次々と舞台に上がり演奏するアーティストたち、熱狂する観衆…。僕は場の空気に同調出来ず、為す術もなく只々棒立ちしているのみ……。

 

とうとう彼の出番がやってきた。ステージに上がった彼は、当然のことながら普段の彼とは違っていた。ロックバンドに相応しい煌びやかな衣装に身を包んだ彼は、もはや僕とは別世界の人間のように思えた。そのような思いも手伝ってか、僕は彼(及び彼のバンドのメンバー)の演奏中もやはり棒立ちで聞き入るのみであった……。

 

……演奏後、彼は一応「来てくれてありがとう」と言ってくれた。だが僕はどうにも彼に対して申し訳ないように思えた。緊張のあまり心の底から彼を応援出来てなかったように思えたからだ。彼は本当は快く思っていなかったのではないか……。

 

そして後日、その不安は的中することとなる。

あの日を境に、彼の僕に対する態度は明らかに侮蔑的なものへと変化した。僕に対して面と向かって過日のライブでの手拍子も何も伴わない「ダサい応援」をあからさまに嘲るのみならず、つるんでいたヤンキー連中相手に僕の「ダサさ」を笑いのネタにして僕に対する侮蔑的感情を彼らと共有しだしたのだ……。

 

……僕に全く落度が無かったとは言わない。しかし僕なりに誠意を持ってあの場に臨んだ。

 

だが、僕の「誠意」は「侮蔑」で報われた……。

 

 

 

純粋に好き? それとも好きなことをしている自分が好き?

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僕の趣味は「歴史」という些かマニアックなものだ。しかし何かに情熱を傾けるという点においては、彼のような音楽アーティストと同じだと思っている。

 

だが僕は彼のように、誰かが自分の興味の対象への理解が浅くても決して「ダサい」などと馬鹿にしたりはしない。何故なら僕は純粋に歴史が好きだから、他者が理解を示してくれなくとも自分が歴史に触れているだけで幸福だからだ。

 

しかし同じように何かに情熱を傾けているはずの彼は、僕を「ダサい」と侮蔑した。

 

僕が思うに、彼は純粋に音楽が好きなのではなく、音楽に携わっている自分が好きなだけなのではないだろうか? だからこそ自分の興味の対象への理解を示せないものに対して「ダサい」などと侮蔑できるのだと思う。

 

自分が好き。だから自分が好きなものを理解出来ないものは排除する。自分を好きでいたいから……。

 

何のことは無い。彼にとって音楽とは、自分を好きでいられるための手段に過ぎないのだ。

 

精神的ナルシスト……それが彼が僕に対して示した「侮蔑」への回答だ……。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。